2006-01-01から1年間の記事一覧

「トリッパー」朝日新聞社

朝日新聞社から出ているA5版の読み物雑誌。 紙の質が良い事から、そこそこ上の年上の人が じっくり家等で読む事を想定されたと思われる。 (その意味では、yomyomは柔らかすぎる紙で微妙。 折角可愛らしい表紙なのだし、 もすこしよい紙を使っても良かった…

よつばと!

私の中で大流行り。 一日一話。 精密にかき込まれた絵。 話になどできそうもないくらいたわいない日常を、 ここまで切り取るとは! 隣の綾瀬家の姉妹の姿も、とても現実にありそうな姉妹像で、 変な脚色とかがなくていい! 気になるのは、作者が男性だからか…

大竹伸郎展@MOT

MOT3階分すべてを覆い尽くす、大量の展示作品。 それだけでエネルギーが吸い取られそうである。 確かにこうして作品は生まれるのかもしれない、 と感じさせるスクラッチブックは一種おぞましさをも感じさせる。 (このスクラッチブックよろしく、コラージュ…

出光美術館

有楽町からオフィス街にある出光。 皇居を見下ろす光景は、ルオーとムンクを巧く使って、 オトナのデートとかにすれば意外に受けるのかもしれない。(下世話) 桃山時代の工芸だったのだが、桃山よりも江戸だった気がした。 よくある陶器の青は昔には多くな…

木下直之『美術という見世物』

出だしの文章は相変わらず流石という他ない。またその着眼点も。 幕末から明治期において、日本の技術者たちが作り出したものについて、それらが芸術からは抜け落ちていった様を追って行く。江戸時代では様々な技術者がいた。彼らが西欧からのものを導入しつ…

浜崎廣『雑誌の死に方』

雑誌を生物として、その生い立ちから、分岐、そして死ぬまでを描いた本。特にタイトルにある様に、死に方(=廃刊)について詳しい。 本、雑誌を生き物とするのは表紙という顔があり、名前があり骨となる目次があるという肉体的な面。それから寿命があり、環…

中野卓『口述の生活史』1980 御茶の水書房

「その人がなァ、背の、大けなホリモノに、南無妙法蓮華経と、ずぅゥっとホリモンをしてねェ。(中略) 「口では言えんほど、お世話ァかけた。もうこれで(ホリモノしてあるから)、わしの身体のある以上は忘れんのじゃけん」」(p28) p76 やくざもんの後藤…

佐藤健二「ライフヒストリー研究の位相」

『口述の生活史』はライフヒストリー研究において大きな衝撃を与えた。しかし社会学においてライフヒストリー研究は未だに方法として確立しているとは言いがたい。その原因解明のための論考。従って、中野の内容自体ではなく、ライフヒストリー研究というも…

「口述の生活史」中野卓

瀬戸内海の水島コンビナートについて調べる過程で、筆者が知り合った一人の女性のこれまでのライフストーリーについて時系列で記したもの。また時折、筆者により整理された相関図や当時の社会情勢、もともとの目的であった工業地帯の地盤調査なども含まれる…

「皮膚ー自我」 ディディエ・アンジュー

自我における皮膚の存在を精神医学の観点からといた本。というのは、人が幼児期の母親との密な接触から感覚の発達させ、次第に自他の区別をしていき、自我を形成させて行く課程で、触覚と言う皮膚感覚が鍵となるためである。 第一部では筆者の上記の主張と、…

誰かの願いが叶う頃

*欲しいもの。 考えられる力。 表現する力。 そして、欲しがってしまう「未来」。 それだけ傲慢なこと。 だけれども求めている。 しかしそれだけに、懸けられる程の何かはしていない。 そんな美味しいとこどり気質。*1カ年計画。 ところで、返信が来ない…