社会学

歴史社会学の作法 佐藤健二

私は佐藤先生の頭中をインデックス型だと思っている。 メディア・複製技術・事典、と、場合によりコピペ、カードと。もちろん、「形態」を揃えなければならないのだが、その揃えるための分解方(いわゆる「補助線」のひき方か)がすごいと。

パオロ・マッツァリーノ『反社会学講座』

ふつーに言われている事は本当じゃないよって話。 なんとなーく言われていてそうだと思われている事を、そしてなんとなーく一般に言われている事はウソだろうなぁと思われている事を、データを交えつつ違うよ、と。よくやったなぁ。まぁデータの使い方(選び…

「下流志向」内田樹

もはや学習や働く事は自明の前提ではない。 教育機関や政府がこの前提に対する「答え」をも持っておらず、 棚上げしたまま、政策を進める事自体が破綻の原因の一つである。 また今まで学習や働く事といった前提に対し、 「何故、せねばならないのか(しちゃ…

フーコー『異常者たち』

フーコーの1974年から1975年の講義録。 19世紀末までに精神医学が西欧でいかに浸透していったかを、 異常者たちを3つの類型にあてはめて、概観している。 この3つの異常者たちとは、すなわち ・怪物的人間 ・矯正すべき人間 ・自慰する者 である。 (とは…

佐藤健二「ライフヒストリー研究の位相」

『口述の生活史』はライフヒストリー研究において大きな衝撃を与えた。しかし社会学においてライフヒストリー研究は未だに方法として確立しているとは言いがたい。その原因解明のための論考。従って、中野の内容自体ではなく、ライフヒストリー研究というも…

「口述の生活史」中野卓

瀬戸内海の水島コンビナートについて調べる過程で、筆者が知り合った一人の女性のこれまでのライフストーリーについて時系列で記したもの。また時折、筆者により整理された相関図や当時の社会情勢、もともとの目的であった工業地帯の地盤調査なども含まれる…