岩本・植村・沢辺の電子書籍放談 | ポット出版

岩本・植村・沢辺の電子書籍放談。ぜったい読むべき。図書館の人は。
岩本さん「巷間で言われてるほど電子書籍に対するニーズが高いかっていうと、一般書籍に関してはまだそんなにないと思う。」
岩本さん「明らかに電子書籍に向き不向きがある。調べるものは、絶対電子のほうがいい。」
植村さん「音楽出版社Appleにそれを許諾したということは、レンタルにはもう供給しないと考えているんじゃないかな。」
植村さん「買い手のない作家は成立しないですよ。しかも、電子になると積ん読が要らなくなる。積ん読がなかったら、書店もかなり厳しいよね。正直いうと、専門書出版はもっと厳しい。専門書出版は積ん読でもっているようなものだから。」
岩本さん「電子書籍市場にとって不幸なのは、あまりにも世間一般の目も行政も出版社も、文芸系のものを電子書籍と呼ぶという狭い範囲にしか向いていないこと。」
岩本さん「Googleと一番闘えるのは雑誌なんだよ。なぜかというと、Googleは知りたくないものを出してくれないから。雑誌は知りたくないものも教えてくれるんだよ。」
沢辺さん「僕が著作権について腹立たしいと思っているのは、自分の書いたものに文句を言わせないために使う権利みたいになっちゃっている面ですよ。」
岩本さん「今、いみじくも沢辺さんが言ったけど、図書館はそれが商売だという感覚はないでしょう?」
岩本さん「ポイントは地方図書館。前に沢辺さんが言っていたのが正しいと思うけど、要するに国会図書館にあるようなものを置いておくんじゃなくて、地域にとって役に立つ書物だったり、電子のデータだったりを置いておくのがいいんじゃないかな。」