石川県立美術館

 重厚な雰囲気を醸し出す。天井が低めで、薄暗さというのは高貴な印象を作り出すんだなと思った次第。いや、本当は展示品の関係で薄暗くしなくちゃいけなくて、その為に廊下をできるだけ暗くしているのだからなのですが。
 中には所謂、青手九谷など。九谷は大きい!青だけど緑。どろっとしたべったりとした感じの緑。
 野々村仁清の色絵雉香炉は可愛かったです。メスの方は銀が参加してしまって渋い感じでした。それまでわびさびだったお茶の世界に、はっきりとした色をもつ茶道具が導入された。そのことが一つのメルクマール。その姿を示すものとして、仁清の品は評価の対象となる。
 そしてそんなお茶道具を持てた前田家故の、所蔵品という事。
 実際、武将の衣装など、更紗からビロードまでをふんだんに使っていた。交易する力がなくては作りようもない。